サントリー『一万人の第九』~歌のある星へ~

今年で、29回目を迎えたサントリー『一万人の第九』
昨日、12月4日 大阪城ホールで開催された。

第1回は、1983年(昭和58年)
ちなみに、私は合唱団員として、第2回(1984年)から連続10回ほど参加。
その後、『一万人の第九』の会場へ足を運んだことがない。

そして、今回家族が合唱団員として初参加ということで、
私は、観客として初参加。

今年の、『一万人の第九』は、東北と日本全土に捧げる
歌声の祈りということで、仙台と大阪を衛星中継で結んで
一体となっての合唱。

いままでに、何度も、合唱団員として歌い、
また観客となり、「第九」に聴いてきたが
きのうの公演が、最高だった。

簡単にご紹介する。

オープニング
和合亮一氏の詩の朗読。自身の作品「高台へ」が、
力強く朗読された。朗読のバックには、
スーパーキッズ・オーケストラの演奏する「G線上のアリア」が流れる。

和合氏は、南三陸町の、骨組みだけが残った
防災センターの前に立っていた。
ここから、町民に向けて、最後の最後まで、
津波からの非難を呼びかけ、お亡くなりになった
女性職員さんのこと読み上げたのが、この「高台へ」
場内、一万人以上の涙・・・
朗読終了後、黙祷。

素晴らしい朗読だったけど、
つらすぎて、私は、再度聴く勇気がない。

そして、ゲストの平原綾香さんが3曲素敵な歌声を聴かせてくれた。
もちろん、「ジュピター」も。
ジュピターの間奏部分が、私にとっては、この公演で、
いちばん感激した場面かもしれない。

間奏部分、一万人の合唱団のハミング。
思い出しただけでも、ぞくっとするハミングだった。
おそらくいちばん、ぞくっとしていたのは、
平原綾香さん本人では。
紅白歌合戦でも、こういうハミングの演出はあるが
たかだか100名程度。
一万人のハミングは、ほんとうにすごかった。

後半は、『交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付き」』
第九には、ベートーベンの全人類は兄弟となり、世界はひとつとなり、
支えあおうとメッセージが込められている。

今年ほど、心を込めて集中して演奏を聴いたことはない。
ビジョンに映し出される仙台会場のようす。
仙台のみんな、どの顔もどの顔も、
心を込めて歌っているのが、こちらに伝わってきた。
大阪と仙台が、一体となる瞬間だ。

「West for East」
西から東へ、祈りや勇気を送ろうというのが、
今回のテーマでもあったようだが、
逆に私は、ビジョンに映る、仙台のみなさんの笑顔に
なにかしらのものを、もらった気がした。

それにしても、一万人の合唱の、音量、迫力、
初めて聴く側に回ったが、圧倒された。
1万人の気持ちが、大阪城ホールの天井を
突き破って、大空へ拡がっていく気がした。
世界中、ここでしか、この瞬間しか味わうことのできない
素晴らしい合唱だった。

合唱団は、初心者も含めて、8月から猛練習を行っている。
この日は、その集大成。苦労が報われる日だ。

そもそも、この合唱団員に申し込んで抽選にあたることすら、
現在では大変な競争率で、連続出場は難しい。
また、観客になるのも大変。
観客席は、おそらく2000名分くらいしかないと思う。
こちらも、競争率が高く、団員が家族を
呼ぶことすらできない状態。
私は運良く、一枚チケットが手に入ったが、ラッキーだった。

第一楽章、第二楽章、第三楽章、
そして、第四楽章の途中からが合唱部分。
1時間弱の演奏で、10分ほどが合唱部分。

おそらく多くの合唱団員が、早く歌いたい
でも、歌い始めると、あっという間に終わってしまう。
もっと、もっと歌っていたい、そう思いながら
最後の918小節からの、
”フロイデ、シェーネル、ゲーテル、フーンケン、ゲーテルフンケ”
最高の美声で歌っていたことと思う。

完璧に歌えた人、あそこがうまく歌えなかったと
悔いている人、それでも、曲が終わると一万人の笑顔があった。

エンディングの前には、指揮者佐渡裕先生の希望で、
場内全員で、「故郷(ふるさと)」の大合唱。
私の周りの人、みんな涙をこらえることなく
歌っていた。もちろん、私も。

そして、「蛍の光」合唱で、終演を迎えた。

オーケストラのみなさん、合唱団のみなさん、
最高の演奏会でした。
お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。
29年ものあいだ、単独スポンサーを続ける
サントリーさんも立派な会社だ。

生涯、忘れることのない第九となった。
来年は、12月2日開催
第30回目の記念すべき節目となる。
わたしも、再び歌う側に立ちたくなった。

この模様は、12月23日15:55~16:53
MBS、TBS系列で地上波放送
BSは、12月25日18:00~18:54放送
お見逃し無く。
http://ameblo.jp/hirahara-ayaka/entry-11097747881.html
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(さらに、余談を)
会場で、阪神の吉田義男さんをお見かけしました。
そして、握手をしていただき、少しお話も。
吉田監督は、たしか、佐渡先生と交流が
あったと思います。なんせ、佐渡先生阪神ファン。
吉田監督、佐渡先生、私の共通点は、
京都市内の公立高校出身であること。
そのあたりのお話をしました。嬉しかった。